
「(有)ひらい食品」について
「㈲ひらい食品」様は、53号線勝北方面(〒708-1224 岡山県津山市上村365-1)にあり、油揚げの卸販売を中心に豆腐製品の製造販売を行っています。
今回は、代表取締役の平井勉(ひらい つとむ)さんへのインタビューを行いました。

この会社についてお聞かせ下さい
明治25年に創業して、130年を超える会社です。
創業時から豆腐の製造・販売・卸売のいわゆる「町の豆腐店」として営業していましたが、約35年前に現在の取引先から豆腐等の製造に関する技術協力の依頼をいただいたことがきっかけとなり、油揚げの卸販売を中心とした業態に変わって現在に至ります。
また、毎週金曜日の限定となりますが、当社の店舗で豆腐やあげ、おから、豆乳などを販売しています。
店舗を開設した経緯についてお聞かせください
創業以来、卸売業により成長してきましたが、平成20年頃豆腐製造業者の組合の企画で国産ブランドでの商品化を目指した試作品づくりに参加したところ、最高評価をいただくことがありました。試作品のため、余った豆腐を近所の方にお配りしていると「お金を出すので販売して欲しい」との声を多くいただき、思い切って店舗を建て販売することになりました。店舗には近所の方が多くこられるので、ゆっくりとしていただけるように椅子なども設置して、コミュニティスペースのような場所にもなっています。


商品についてお聞かせください
□地域の原料で作りたいと思い、地元の大豆を使用した豆腐を作っています。
□青大豆、もち大豆などを使用し、豆の特性を活かせるよう努めています。
□もち大豆で豆腐を作ることは難しいですが、完成したら甘味があり人気商品です。また、青大豆で作った豆腐は、ほんのり緑色をした豆腐であり、たんぱく質が多く栄養素が高い豆腐です。
業界についてお聞かせください
近年の物価高騰で原材料、資材等が今までの倍くらい価格が上がり、厳しい環境であります。すべての製品に価格転嫁できれば良いのですが、なかなかそういうわけにはいきませんので、業界自体は冷え込んでいると思います。 そういったなかでも、それぞれの製造業者が努力や工夫を凝らしながら経営していると思いますので、当社も負けずに頑張っていきたいと考えています。


今後について教えてください
当社は、これまでお客様の要望に対して真摯に向き合うことで技術力の向上を図ってきました。これが長寿企業のゆえんであると考えていますし、今後も努力を継続して、取引先やお客様に満足していただける商品を提供し続けたいと思っています。 店舗販売商品に関しては、地元の農家さんの高齢化や担い手不足などにより大豆の生産量に限りがある状況ですが、農家さんに感謝し、現在の商品を長く作り続けたいと考えています。
100年を超える企業として、取引先やお客様の要望に応え続けて来られたという技術力とこだわりの大豆から作られた商品は自信を持ってお勧めできます。取材の際、店舗内ではお客様同士が椅子に座って楽しくお話されている様子も見受けられ、本当にお客様を大切にされている会社だと実感しました。