「大石金属工業株式会社」について
「大石金属工業株式会社」様は、奈義町総合運動公園南東にある東山工業団地(岡山県勝田郡奈義町西原380−38)にあり、精密金属プレス加工や金型設計・製作を手掛ける企業です。
今回は、岡山工場の管理統括部の富田 茂(とみた しげる)さんへのインタビューを行いました。
事業内容について教えてください
当社は創業以来、培ってきた高速精密順送金属プレス技術によって、様々なプレス製品を業界に提供させていただいております。
大きく2つの事業部があります。
一つは、アパレル資材関連の製品でファスナーなどで、スボンやスカートのホック等で、この業界ではトップシェアーです。
もう一つは、電子部品関連の製品です。スマートフォンや電波時計の無線アンテナです。また自転車のハブダイナモのコイルに使われる電磁鋼板です。
御社の特色を教えてください。
プレスに使われる金型の設計から作製、実際のプレス製品の作製まですべての工程を弊社で行っております。半世紀以上に及ぶ製品づくりを通じて加工技術、ノウハウなど、すべて社内に蓄積されていますので、すべて任せていただけるところが他社と比べて優位な点です。またプレス加工に関して弊社だけで完結することで、短納期・低コスト・大量生産を実現しています。
従来、薄く精密な金属加工では、エッチング工程で製品を加工していました。その為、多くの工程を必要とし、完成まで時間がかかりしたが、弊社では、この工程を、精密プレス加工で行う事が出来ます。
奈義町へ工場を作ったきっかけは何でしょうか?
元々は、大阪にあった小さな工場でしたが、生産拡大のため、2代目社長のとき、ご縁あって、奈義の工業団地を増設することを聞き、工場敷地の大きさやインフラ面で問題がないこと考慮し、こちらへ生産工場として移転して参りました。現在大阪は本社機能と出荷・営業を行っています。奈義では国内生産をすべて行っています。ここ以外では、以前こちらで研修を行ったベトナムの方を中心にして、ベトナム工場(ダナン)を稼働しています。
御社の抱えている問題点についてお聞かせ下さい。
柱となる金属プレス加工で、製品の多角化を図ることで、リスク分散を行う事が重要と考えています。例えば、ブラウン管テレビからプラズマテレビ、そして液晶テレビと時代の商品が変われば、その中に使われる部品も大きく変わります。部品の材料として使われる金属部品も大きく変わるわけです。色々な、部品に係ることで、製品の平準化ができる訳です。
また従業員の高齢化に伴い、若い従業員の方へ技術の継承を行っていかなければなりません。若い方が就職していただけるように、働き方の改善等勧めていかなくてはいけません。当然、現在勤められている従業員さんたちにも頑張っていただけるよう、改善しています。
従業員の方へお尋ねします。この会社へ就職したきっかけはなんですか?
私の場合は、製品設計関連の仕事をしたいと思いこの会社を偶然見つけ就職しました。現在は、金型の設計を担当しています。
お仕事はどうですか?
難しい仕事もありますが、好きな仕事が出来て、とてもやり甲斐があります。
従業員の方へお尋ねします。職場環境はいかがですか?
覚えることが多くて大変ですが、製品ができるまでの達成感はあります。またワーク・ライフ・バランスを考慮したされた職場環境だと思います。
プレス加工で従来エッチングでないと出来なかったような製品を生産できることで、大量生産・低コストを実現し、設計から開発、生産までワンステップで生産を出来るため、短納期生産が強みと思います。