本会が今年度実施した企画提案型事業の結果について、次のとおり公表します。
1 企画提案型事業審査結果
・応募件数 3件
・企画提案型事業審査会開催日程 令和6年2月22日(木)14:00~ 本部
・採択された提案
㈱笏本縫製 笏本達宏 「田舎起業、事業承継促進ネットワーク事業」(詳細はこちら 企画提案書【㈱笏本縫製 笏本達宏】)
2 田村正敏審査委員長講評(原文)
この度の作州津山商工会企画提案型事業審査会において審査委員長を務めさせていただきました。審査委員を代表して私から本事業の審査結果について講評させていただきます。
本事業は、ポストコロナやエネルギー、原材料等の価格高騰による売上や利益の低迷、また、人口減少・少子高齢化の進展による後継者難や人手不足に管内の多くの商工業者が苦しんでいる現状を見据え、地域経済を担う会員事業者から課題解決のための企画提案を公募し、優れた企画提案を事業化することにより、商工会組織の活性化を図り、管内の地域経済が持続的に発展することを目的として実施するものであります。
昨年10月2日から11月30日まで企画提案の公募をしたところ、3件の応募があり、去る2月22日に商工会の三役・青年部長・女性部長で構成する審査会を開催いたしました。
審査会では、3人の応募者から提案内容の説明やヒアリングを行い、事前に公表している応募要項及び審査基準に基づき厳正に審査を行った結果、最上位の評価を得た ㈱笏本縫製 代表取締役 笏本達宏様の企画提案を採択することに決しました。提案内容の説明につきましては、後ほど理事会の協議事項において事務局から説明がありますので割愛いたしますが、冒頭申し上げた商工会の現状の課題を深く掘り下げた提案となっており、商工会が地域に開かれたコワーキングスペースを整備運営することにより起業や事業承継を促進するとともに、地域との交流を通じて地域の活力を高めることが期待できるものであると、多くの審査員から高い評価を得て満場一致で採択となりました。
また、残念ながら不採択となった2件の企画提案ですが、一つ目は、購入者と出展事業者を商工会管内に限定して商品やサービスを提供するECサイトを商工会が開設することにより管内事業者の商品やサービスの認知度を高め、地域経済の循環を促進するという提案内容であり、二つ目は、地域の空き家問題に着目し、商工会が中心となって空き家の委託管理あっせん事業を行うことにより、空き家を活用したシェアオフィスやシェアハウス事業、民泊事業、高齢者向けの宅配弁当事業、こども食堂事業などのビジネスモデルを構築するとともに、商工会管内のバーチャル商店街のサイトを開設して情報発信を行うことで、他地域から人を呼び込み地域の活性化を図るという提案内容でした。いずれの提案も、管内の商工業者や地域が抱える課題に真摯に向き合い、独自の視点と切り口で課題解決を図りたいという強い思いが伝わってくる内容でした。提案の趣旨については、今後の商工会の活動方針のなかで活かしてまいりたいと思います。
最後に、多大なるご労力をお掛けし、大変貴重なご提案をいただいた応募者の皆様に厚くお礼申し上げ、簡単ですが講評とさせていただきます。